駅のお惣菜やさん

近頃の駅に売っている食べ物は、駅弁ばかりではない。
そう、キオスクのおにぎりやサンドイッチばかりでもない。
今はもう、晩御飯のお惣菜やスイーツ、手土産の菓子折りまでなんでもござれである。

初めて東京駅を使ったとき。
駅構内の駅弁やさんの並びに感動した。
駅弁なんてのは、新幹線に乗る人しか買えない、もしくはデパートの物産展でしか買えない、そんなものだと思っていた。

だから、東京駅に来れば、新幹線に乗らない人も駅弁を買っていいということが非常に衝撃だった。
用もないのに、牛すきやき弁当を買ったりした。

でも、今はそんなことで感動する時代ではないのである。
別に東京駅でなくったって、主要な駅では本当に驚くほど、食べ物屋さんが詰まっているのだから。
食べ物屋さんで一つのショッピングモールみたいになっている。

そんな素敵な駅の食べ物屋さんで、私は給料日後に美味しいものを買って帰る。
缶に詰まったざくざくのクッキーのこともあるし、満員電車で潰されそうになりながら持ち帰るケーキのこともある。
でも、一番好きなのは、お惣菜屋さんでつまみを買って帰ること。

そういう惣菜は、ばかみたいに高い。
これっぽっちで500円とるの!?というようなちょっぴりの餃子とか、妙にお洒落で全然腹にたまらなそうなサラダとかなのだが、そこは給料日、経済感覚が麻痺している。
それに、給料日すぐ後にしか味わえない、ほんの刹那の楽しみである。
金に糸目はつけたくないではないか(本当はばっちりついているのだが)。

という訳で、駅のお惣菜屋さんは、私の大好きな場所なのである。
良い時代になったものである。

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